
今回のコラムは、最新の税務情報や税制改正項目のうち、経営者に重要なトピックについてご紹介します。
目次(各項目に飛べます)
令和8年度税制改正が4月1日に施行
3月31日、令和8年度税制改正関連法案が夕方の参議院本会議で可決・成立し、夜の官報で即日公布されました。
なんとか今回も例年どおり、4月1日から施行されています。
特に企業経営者に影響があるインボイス制度の経過措置の見直しは、特集ページが設けられています。
また、マイカー通勤手当の非課税は、今回新設された駐車場代(上限5,000円)について具体的なケースを含めて解説されているため、確認しておきたいところです。
▼詳しくはこちらから
国税庁
「インボイス制度特設サイト」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice-review/index.htm
「通勤手当の非課税限度額の改正について」
https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026tsukin/index.htm
「非上場株式の評価」の議論がスタート
4月20日、国税庁は「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」の第1回資料を公表しました。
資料では、いわゆる「非上場株式」の評価について、評価額を意図的に引き下げるスキームが例示され、問題視していることがうかがえます。
最近は「不動産」について、評価額を引き下げて贈与税や相続税の課税を回避することが問題視され、税制改正の中で封じられてきました。
今回は「非上場株式」がターゲットとなり、評価方法が大きく見直される可能性もあります。
今後のスケジュールとしては、令和9年度税制改正大綱に盛り込み、令和9年中にパブリックコメントを経て、早ければ令和10年から適用することが想定されます。
▼詳しくはこちらから
【PDF】国税庁「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議(第1回)資料」
https://www.nta.go.jp/about/council/nai-hyoka/20260420/pdf/01shiryo_kabukaigi.pdf
消費税減税と給付付き税額控除はどうなる?
4月も社会保障国民会議の「給付付き税額控除等に関する実務者会議」と「有識者会議」が活発に行われ、飲食料品の消費税減税と給付付き税額控除が議論されました。
消費税減税
・関係団体やレジメーカーなどにヒアリング
・レジシステムの改修時間を短縮するため、消費税率を0%ではなく「1%」にする案も
・給付付き税額控除を早期導入して、消費税減税は見送ってはどうかという意見も
給付付き税額控除
まずは「簡素なもの」を導入する案
制度のイメージとして、次の3案が提示
■イメージ1
雇用主が年末調整で税額控除し、公的機関が給付(※自営業者等は別途対応)
■イメージ2
確定申告や賦課決定時に税額控除し、公的機関が給付
■イメージ3
申告された情報等に基づき、公的機関が給付のみ(※税額控除はしない)
5月からはさらに議論が本格化していくので、注目したいところです。
▼詳しくはこちらから
内閣官房「社会保障国民会議」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokuminkaigi/index.html
まとめ
トピック2でご紹介したように、「非上場株式の評価の見直し」は、事業承継を検討している企業経営者にとって非常に影響のある改正となりそうです。
もともと令和9年度税制改正は、「法人版事業承継税制の特例」の適用期限後をどうするかにも注目が集まっています。
事業承継税制が「アメ(減税)」、評価の見直しで「ムチ(増税)」とセットで改正が行われる可能性もあります。
次の有識者会議は5月11日に予定されており、次回のコラムでも最新情報をお届けします。

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福岡県春日市・那珂川市の税理士・公認会計士 河鍋 優寛でした。
この記事の執筆者

公認会計士・税理士
大学4年次に公認会計士試験合格後、大手監査法人と税理士法人を経て、河鍋公認会計士・税理士事務所を開業。
資産税(相続税・贈与税・譲渡所得)の実務経験もあることから、会計顧問から資産税までご相談いただけます。
専門分野は会計、税務顧問・IPO支援&相続・事業承継です。