
今回のコラムは「2026年度税制改正大綱」についてです。
昨年12月に閣議決定された「2026年度税制改正大綱」のうち、個人にとって影響の大きな3つの論点について、要点を簡潔に解説します
目次(各項目に飛べます)
青色申告特別控除:デジタル化で最大75万円へ
記帳と申告のデジタル化を推進するため、2027年分の所得税から控除額が大幅に見直されます。
具体的には、e-Taxによる電子申告に加え、優良な電子帳簿保存等(仕訳帳・総勘定元帳の電磁的記録保存など)の要件を満たすことで、控除額の上限は65万円→75万円へ引き上げられます。
一方で、書面での申告は55万円→10万円控除に縮小されるうえ、簡易的な帳簿のうち、前々年の事業または不動産収入が1,000万円を超える場合は、10万円控除さえも適用できなくなります。
暗号資産:待望の「分離課税」導入へ
暗号資産による所得は、これまで最大55.945%の税率が課される「総合課税」の対象でしたが、今後は他の所得と切り離して計算する「分離課税」(20.315%)が適用される予定です。
ただし、対象は登録業者を介した「特定暗号資産」の取引に限定されます。
暗号資産の分離課税については、金融商品取引法等の改正後、その翌年1月1日から適用される見通しです。
ふるさと納税:高所得者への控除上限を新設
高所得者優遇となっている現行制度を見直すため、住民税の特例控除額について、合計193万円という定額の控除上限が設けられます。
これは主に給与収入が約1億円を超えるような高所得者層が影響を受ける仕組みです。
これらは2028年度分の住民税(2027年以降の寄附)から適用される予定です。
まとめ
今回の税制改正大綱では、「DXの推進」と「税負担の公平性」が大きなテーマとなっています。
特に暗号資産の分離課税化は、投資家にとって大きな転換点となるでしょう。
制度によって改正時期は異なるため、自身の資産管理や申告方法を早めに見直しておくことが重要です。
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この記事の執筆者
公認会計士・税理士
大学4年次に公認会計士試験合格後、大手監査法人と税理士法人を経て、河鍋公認会計士・税理士事務所を開業。
資産税(相続税・贈与税・譲渡所得)の実務経験もあることから、会計顧問から資産税までご相談いただけます。
専門分野は会計、税務顧問・IPO支援&相続・事業承継です。

