今回にコラムは「申告書の収受印」についてです。
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令和7年1月以後は
国税庁は今年1月4日、令和7年1月以後は申告書等(国税に関する申告、申請、請求、届出等税務署に提出される全ての文書)の控えへの収受日付印(税務署名や年月日等)の押捺の実務慣習を廃止する、と公表しました。
上記は申告書等の持参又は郵送に対する措置です。
e-Taxによる申告では、“受信通知”がメッセージボックスに格納されます。
税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の取組の推進が目的です。
また、令和7年1月から、申告書等の提出(送付)の際は、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)するように、と公示しています。
申告書等提出事実を証明する方法
それでは、申告書等を紙で提出する場合、今後はどのように申告等したことを証明すればよいのでしょうか。
① Q&Aをネット公開し、令和7年1月以後の当分の間の対応として、
窓口で交付するリーフレットに、申告書等を収受した日付や税務署名を記載した上で、希望者に配付する
この配布文書は提出事実の証明機能を持つ、と回答しています。
② 所轄税務署に「申告書等閲覧申請書」を提出することで、申告済みの申告書等を閲覧することができます。
そこには収受印が押されています。
閲覧に手数料はかかりませんが、あくまで閲覧サービスのため、コヒーの提供は受けられません。
ただし、申請書の「写真撮影の希望」欄にチェックをつけることで写真撮影が可能となります。
③ 納税証明書の交付請求を行い、納税額と滞納の有無の表示を介して、提出済み申告書の内容を間接的に証明します。
④ 個人だけのケースとしては、申告書等情報取得サービス(オンライン請求のみ)、保有個人情報の開示請求(写しの交付請求は1か月程度)などがあります。
銀行等は対応を変えないと
これまで、銀行への融資申請や、住宅・自動車等のローン審査、奨学金の申請、自治体への補助金・助成金の申請、小規模企業共済、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)等々で、確定申告書の提出控えを求められていました。
今後は、どうなるか今後の動向が注目されます。
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福岡県那珂川市・春日市の公認会計士・税理士 河鍋 優寛でした。
この記事の執筆者
公認会計士・税理士
大学4年次に公認会計士試験合格後、大手監査法人と税理士法人を経て、河鍋公認会計士・税理士事務所を開業。
資産税(相続税・贈与税・譲渡所得)の実務経験もあることから、会計顧問から資産税までご相談いただけます。
専門分野は会計、税務顧問・IPO支援&相続・事業承継です。