
今回のコラムは「事業承継・M&A補助金」についてです。
後継者不足や事業の将来性に悩まれる経営者の皆様へ、本日は「事業承継・M&A補助金」の最新情報をお届けいたします。
2026年度も継続して実施される本制度は事業のバトンタッチを検討する企業にとって、極めて強力な味方となります。
今回は6月19日より受付が開始される15次公募のポイントをわかりやすく解説します。
目次(各項目に飛べます)
事業承継・M&A補助金とは
本補助金は、中小企業や小規模事業者が事業承継やM&Aを行う際に必要となる設備投資や経営資源の引継ぎ、統合後の経費の一部を支援する制度です。
最大の目的は、次世代へのスムーズな承継や、事業再編・統合を後押しすることです。
これによって生産性の向上を図り日本経済全体の活力を高めることが期待されています。
単なる費用の補填にとどまらず新しい経営体制への移行を強力にバックアップする仕組みとなっており今後の成長戦略を描くうえでは見逃せない選択肢と言えるでしょう。
▼詳細は以下のリンクをご確認ください。
(2026事業承継・M&A補助金事務局)
https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/
最新の15次公募申請枠の概要(6/19申請受付スタート)
今回の15次公募では、それぞれの状況に合わせた多様な申請枠が用意されています。
ご自身の事業状況に照らし合わせながら、最適な枠をご確認ください。
【1】事業承継促進枠
親族や従業員への承継を控えた後継者が、経営のバトンを受け取った後に取り組む生産性向上に向けた設備投資等をサポートする枠組みです。
◎補助上限額:800万円
(賃上げ特例等で最大1,000万円)(補助対象経費の2/3以内)
【2】廃業・再チャレンジ枠
M&Aによる譲渡が叶わなかった企業や個人事業主が、既存事業を廃業し、地域経済の活性化に資する新たな挑戦を始めるための費用を支援します。
◎補助上限額:300万円(補助対象経費の2/3以内)
【3】専門家活用枠
M&Aや事業再編に際して専門的な知識を持つアドバイザー等を活用する際に利用可能です。
1)買い手支援類型
事業を譲り受ける側の企業を支援
◎補助上限額は600万円
(DD費用申請の場合は最大800万円)(補助対象経費は2/3以内)
※「100億企業特例」として申請する場合は最大2,000万円(特例は補助対象経費の1/2以内)
2)売り手支援類型
事業を譲り渡す側の企業を支援
◎補助上限額は600万円
(DD費用申請の場合は最大800万円)(補助対象経費の2/3以内)
3)小規模売り手支援類型【15次公募から新設】
小規模な事業者によるスムーズな譲渡を後押し
◎補助上限額は450万円(補助対象経費の2/3以内)
※補助下限額なし・小規模事業者限定
【4】PMI推進枠
統合後の「PMI(経営統合プロセス)」を円滑に進めるための枠組みです。
1)PMI専門家活用類型
専門家のアドバイスを受けながら統合を最適化します
◎補助上限額は150万円(補助対象経費の1/2以内)
2)事業統合投資類型
統合効果を最大化するための設備投資を支援
◎補助上限額は800万円
(賃上げ特例等で最大1,000万円)(補助対象経費の2/3以内)
まとめ
事業承継やM&Aは、単なる引き継ぎではなく、会社が次のステージへ飛躍するための重要なターニングポイントです。
今回ご紹介した各枠は、それぞれの局面における課題を解決する非常に有効な手段といえます。
6月19日からの申請開始に向け、まずは自社の戦略と各枠の要件を照らし合わせ、余裕を持った申請準備を進めていただければ幸いです。
この記事の執筆者

公認会計士・税理士
大学4年次に公認会計士試験合格後、大手監査法人と税理士法人を経て、河鍋公認会計士・税理士事務所を開業。
資産税(相続税・贈与税・譲渡所得)の実務経験もあることから、会計顧問から資産税までご相談いただけます。
専門分野は会計、税務顧問・IPO支援&相続・事業承継です。